『慕情 京都にて‥ 其の1』
夜半まで降り続いた霙混じりの雨が上がり、 低く垂れ込めた冬雲の覆い被さった早朝の盆地は、 朝霞みが低く垂れ込めていた‥。 三方を山峰が蔽い南側の一方のみに口を開いた、 古都と云われるこの街は、 平安の昔より『攻めるに易く守るに難い』と言われ、 古来よりの幾多の合戦・クーデターの戦跡が、 この決して広いとは云えぬこの古都の至る処に 点在している‥。 前日、出張先での仕事を片付け、取引先の用意した宴席を早々に切り上げた謙一郎は、 新神戸発21:43の名古屋行き最終の“のぞみ”に飛び乗った。 のぞみの車内通路で、携帯を使い話す内に、22:12京都着。 阿部謙一郎、上場企業の営業部長の職に有る謙一郎は、48歳。 175cm・88kgの堂々とした体格を仕立ての良いスーツに包み込み、 その短く刈り上げられたショートヘアに男臭く整った顔立ちと共に、 エネルギッシュでバイタリティ溢れる押し出しの良い営業職そのままの容姿を 醸し出している。 中学・高校・大学と柔道を続け、師範となった今でも、 暇が有れば所属する道場へ通い汗を流す、その肉体は、 硬く盛り上がった筋肉を纏った全身の上に適度な脂肪が乗り、 惚れ惚れする程にガッチリとした男臭い肉体と云えた。 謙一郎は、予約していたシティホテルにチェックインすると、細身に制服の良く似合うボーイに案内され、 ツインルームに招き入れられた。 ボーイから部屋のキーを受け取った謙一郎は、ドアの鍵を閉めると、ベッドサイドに設えられたデスクに、 持ち込んだPCをセッティングし、電源を入れると、現れた画面にメール受信済のサインを見つけ出した。 『 おひさしぶりです。 今年も二月がやって来ました。 謙一郎さんは、今年も戻って来て下さったんですね。 明日の朝、同じ時間に、あの同じ場所で待っています。 俊之 』 咥えた煙草に火を点け、立ったままに燻らせながら、 謙一郎は、メールの文章が映し出され続けている PCの画面を見詰め続けていた。 『慕情 京都にて‥』・bQ バスタオルを腰に巻いた姿のまま、ボディソープの香りを漂わせながらバスルームから出て来た謙一郎は、 元々地黒なその上半身をルームミラーに映し込みながら、備え付けのドライヤーで、刈り上げられた頭髪を 一気に乾かしていく。 年齢と共に程良く付いた脂肪が、続けている柔道で鍛え上げられた謙一郎の盛り上がった筋肉の上に乗り、 丸みを帯びた盾のように分厚い胸板は縦にクッキリと二分割され、胸板の盛り上がりをT字に彩る体毛は黒々と、 力を込めればその姿を現す腹筋から厚めに脂肪の付いた下腹部にまで流れ達し、股間を覆い隠すバスタオルに消えている。 その覆い隠された股間の盛り上がりは、平常時にも拘らず、バスタオルを大きく前に膨らませ、 隠された謙一郎のモノがかなりの逸物で有ることを誇示していた。 謙一郎は、ドレッサーに用意されていた淡いブルーのタオル地・ガウンを羽織り、 バスタオルを外すと、ガウンの紐を軽く結わいながら、冷蔵庫の中から缶ビールを取り出し、 ソファに腰を下ろすと、TVのリモコン・スイッチを入れた。 シャワーを浴び、火照り過ぎた謙一郎の肉体には、喉越しに感じる缶ビールの冷たさが心地良い。 短目のガウンは大股を開いてソファに座る謙一郎の太股すら隠せず、毛深い謙一郎の両脚から、 その中心にダラリと垂れ下る、黒々と淫水焼けしたズル剥けの逸物さえ姿を露わにさせていた。 ローカルニュースが流れる画面の左上に表示された時刻11:30を映し出した途端、 ルーム・ホンが鳴り、受話器を取った謙一郎が、言葉少なに、フロントと二言三言受け答えし受話器を戻すと、 ほんの数分もしない内に部屋のドアがノックされ、ドアを開ける謙一郎の眼の前に、スーツ姿のまだ若い男が姿を現した。 「ひさしぶりですね!」 「いつもながら、時間だけは正確だなっ。」 謙一郎は、男を部屋内にやり過ごすと、ドアの鍵からチェーンまでを掛け、 男に向けて声をかけながら振り向いた。 いきなり抱き締められ、唇を奪われていく謙一郎の腕は男の背中に廻され、 掌が男のスーツ生地を掴み、皺になるのではと思う程に握り締められていく。 見下ろされながら、決して視線を逸らすこと無く男を見詰め、 男の、涼しく冷たく、そして力強い視線を受け止め続ける謙一郎の鼻息は、急速に荒くなり、 二枚の舌は激しく絡み合い、溢れ出す唾液が混ざり合い、吸い合う毎に喉が鳴り続け、 二人の喉仏が大きく上下され続けていく。 「二ヶ月ぶりだなっ、親父さんっ!」 長く、そしてディープに過ぎる口付けを済ませ、唇を外した男が、 謙一郎の耳穴に息を吹き掛けながら、低い声で囁いた。 「逢いたかったぞっ、龍二っ!!! 悪かったなっ、こんな時間に京都まで来てもらって。 良く似合ってるなっ!龍二のスーツ姿。 しかし、益々逞しくなったんじゃないか!?」 「判るのかぃ?スーツの上からで!?」 「勿論だっ!」 「親父さんのようにタフな男の相手するには体力付けないとダメだしなっ。 スポクラに行く回数を増やしたんだよっ。」 「あぁぁぁっ!早くオマエのその身体を見たいぜっ、龍二っ!」 「まだまだ、楽しみはお預けだよっ! 今夜は先に親父さんの身体を見てやるよっ。 ソファに座りなよっ、親父さんっ!」 両手を振り解き、戸惑う謙一郎の手首を掴むと、驚く程の強い力でソファに押し倒していく龍二。 大股を開いたまま、ソファに座り込む謙一郎。 目の前のローテーブルにドッカと腰を降ろした龍二。 そのスーツ・パンツの股間は驚く程に盛り上がり、謙一郎の視線は、目の前数十cmに膨れる、 その盛り上がりに釘付けになっていく。 龍二の両手が謙一郎の羽織るガウンの襟元を掴み、左右一気に、ガウンを拡げていく。 優に120cm近くは有るだろう肌蹴た胸元は、既に興奮している謙一郎が息をする度に大きく膨らみ、 胸毛を押し分けるように、硬く勃起した謙一郎の乳首が、黒々と変色した乳輪と共に、妙に嫌らしく その姿を露わにしている。 いきなり、左右の胸板をグッと掴み上げた龍二の両手が、跡が残る程に胸板を力強く揉み始め、 龍二の掌に押し潰された乳首からの刺激に、謙一郎の喉元から嗚咽にも似た呻き声が低く、 そして重々しく響き始めていく。 「相変わらず、ドスケベな淫乱親父だぜっ! 親子程も年の違う俺に胸揉まれただけで、喘ぎやがって‥。 嬉しいかっ!?嬉しいんだろっ!?親父よぉぉぉっ!!! ほらほら、自分で見てみろよっ! なんだよっ、このおっ起ってるチンポはよぉぅ! いつ見てもデケェよなぁ!親父のチンポは。 もう汁が溢れてんじゃんかよぉぉぉっ!!! 気持ち良いかっ?良いんだろっ、このスケベ親父がぁっ!!!」 「良いっ!龍二に胸揉まれるだけで、凄く気持ちが良いんだっ!」 「まだまだ、これからだぜっ、親父っ! 今夜はたっぷり楽しませ続けてやるからなっ!!!」 言葉が終わるか終わらない内に、謙一郎の勃起した乳首を抓み上げ、グリグリと捻上げていく龍二の親指と中指の、 その背筋を突き抜ける電流のような刺激に、謙一郎の全身がビクンッビクンッと激しくバウンドし、 口を付いて出続ける謙一郎の重低音の喘ぎ声が部屋中に響き渡っていく。 喘ぐ謙一郎の股間に聳え起つ黒々と淫水焼けしたズル剥けの逸物の先からダラダラと溢れ出続ける先走りの汁が、 血管の浮き立つ逸物の幹を流れ伝わり落ち続け、ダラリとぶら下がる二つの玉が納まる袋を汁塗れに濡らし続けていく。 スーツ姿の、親子程に歳の違う龍二の指責めだけで、完全に欲情してしまっている謙一郎。 今の謙一郎の頭の中には、 明日の朝、一年ぶりに逢う筈の俊之のことなど、 最早、何の欠片すら残っていなかった。